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2011年2月4日金曜日

なぜ外国(中国など)で権利が必要なのか?

こんにちは、 あとで読む
プロシード国際特許商標事務所弁理士の鈴木康介です。
今日は、なぜ外国で権利が必要なのかという話です。

近年、中国など海外に進出する企業が増えてきています。

そして、それに伴い模倣品に苦しめられる事例が増えてきています。

実は、模倣品対策をするには、現地で知的財産権を持っていないといけません。

例えば、ファーウエイや、ハイアールが仮に、中国の専利権に基づいて、日本で権利行使してきたら、変な感じを受けますよね。



このように、日本の権利※1は、日本国内で使えますが、中国では使えません。一方、中国の権利は、中国国内では使えますが、日本では使えません※2

さらに、中国は、歴史的経緯から、一国複数制度をとっているので、中国大陸(北京・上海など)、香港、マカオ、台湾のそれぞれに別々の権利が必要になります。

例えば、香港の商標権を持っていても、中国大陸の商標権を持っていないと、中国大陸で権利行使ができません。

その国で知的財産権を持っていないと、権利行使ができないため、中国など外国でビジネスをする場合に、JETROや弁理士は、その国で知的財産権を取得するように進めているのです。



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※1 もともと特許権などは、公開の代償として、一定期間独占権を与えることによって産業の発展を目指す制度です。ただ、公開の対象範囲が世界中となり、権利が日本国内となっているので、難しさがあります。このため、近年営業秘密による保護の重要性も高まってきています。

※2 業界用語で属地主義と呼ばれています。
お読み頂きありがとうございました。
ご指摘やコメントを頂ければ幸いです。

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中国商標は、プロシード国際特許商標事務所

2009年4月23日木曜日

特許権と、商標権及び意匠権の違い

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、特許権と、商標権及び意匠権の違いの話です。

特許権と、商標権及び意匠権とは、権利付与までのプロセスが少し異なります。

どのような違いがあるかわかりますか?

商標権及び意匠権は、申請書類を特許庁に提出すると、中身の審査が行われます。

そして、その審査の結果に応じて、権利が付与されたり、拒絶されたりします。

これに対して、特許権は、申請書類を特許庁に提出しただけでは、審査が行われません。

特許権の権利付与のプロセスでは、審査を行ってもらうために、審査請求(審査請求費用を支払う)手続きが必要になります。

つまり、申請書類を特許庁に提出しただけで、特許権が付与されるわけではないので、ご注意ください。

お読み頂きありがとうございました。

2009年2月5日木曜日

意匠権はものづくりの強い味方

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、意匠権はものづくりの強い味方の話です。

特許庁のWebsiteで意匠権の説明動画がアップされています。

多少ベタではありますが、具体例も豊富に出ていて、わかりやすいのでお勧めです。

意匠権は、特許権よりも侵害を発見しやすいですし、費用も安いのでコストパフォーマンスが以外に良い権利だと思いますので、この動画を見て勉強されるといいと思います。

意匠権は、ものつくりの強い味方

自分も小中高相手に知財セミナーをやらせていただき、知的財産権制度普及のために活動していますが、最近の特許庁は、商標制度の動画や、今回の意匠制度の動画といい、知的財産権制度の普及のために、非常に頑張っていて素敵ですね。

日本は、人や知財が資源だと思っているので、このような動きは大歓迎です。

特許、PCT、マドリットプロトコルの動画も作ってもらいたいなぁ。。。

お読み頂きありがとうございました。

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2009年1月6日火曜日

海外化粧品を輸入するときに知財で気を付ける4つの視点

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、海外化粧品を輸入するときに知財で気を付ける3つの視点の話です。

視点1.成分が特許権で守られているか?

 機能性の化粧品の場合、販売して成分が他メーカーに知られると、同じ成分で商品を開発される可能性があります。
 (特許権で守っていなければ、文句も言えないし、良くも悪くも日本の技術はすごいですので。。。)

 母国で特許申請をして、1年以内ならば、日本でも権利を取れる可能性があるので、日本で特許権の申請をした方がいいかと思います。
 (専門家には、パリ条約による優先権制度を利用したいといえば、通じます。)

視点2.ブランド名は商標権で守られているか?

 海外で著名なブランドですと、守られる可能性があるのですが、商標権がないと、偽ブランドや、似たような名前のブランドが出てくる可能性があります。

視点3.パッケージが意匠権で守られているか?

 化粧品はパッケージ買いが多いと聞いております。
 (自分で選んで買った経験がほとんどないので。。。)

 似たようなパッケージで商品を出されると、売上が下がる可能性があります。
 
 不正競争防止法を使うなどといった手もありますが、紛争防止のために、意匠権を取っておいた方がいいと思います。

視点4.想定売上はいくらぐらいか?

 特許権など知財で保護するには、コストがかかります。

 ある程度の販売量や利幅が見込めないと、知的財産法による保護は強固だけれども、コストが高くなりビジネスは失敗してしまう可能性があります。

 ある程度の売上が上がるかや、ビジネスプランに応じて、どこの保護を強めるかが重要になってきます。
 
お読み頂きありがとうございました。

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2008年11月28日金曜日

欧州共同体意匠制度の枠組



こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、欧州の意匠制度の話です。

本日、弁理士会の研修で欧州の意匠制度のセミナーを聞いてきました。

そのノート代わりのものです。

かなりマニアックな話題ですし、長文ですので、気が長い方以外はお読みにならない方がいいかもしれません。

また、もしも考え違いなどしていましたら、ご教示いただけるとありがたいです。

[欧州共同体意匠(community design)制度の枠組]

1.欧州共同体意匠制度の概論

 意匠規則(CDR:community design regulation)が本法である。

 加盟国は、以下の27国(2008年11月現在)
 オーストリア、ベルギー、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、ドイツ、ギリシャ、フィンランド、フランス、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、オランダ、イギリス、ブルガリア、ルーマニア

 つまり、この制度を利用すると上記の27国で使える権利を持つことになる。

 非加盟国は、以下の4国
 スイス、ノルウェー、アイスランド、トルコ

 つまり、この制度を利用しても、スイスや、トルコ(旅行したいなぁ)では保護できない

2.欧州共同意匠制度では、UCD(Unregistered Community Design)とRCD(Registered Community Design)との2種類の保護制度がある

○UCD(Unregistered Community Design)
 登録不要の意匠権で著作権みたいなものです。

A.加盟国にデザインを最初に市場投入することによって無方式で権利発生
  (日本で最初に公開するとたぶんダメ)
B.共同体域内で公衆に利用可能になった日から3年
C.相対的権利

 日本の著作権のように、自然発生するようです。

 欧州共同域内で、公衆に初めて利用可能になってから3年間は保護されるようです。
(Cf.日本国内の不正競争防止法第2条第1項第3号)

 ただし、日本で最初に利用可能になった場合、保護されるかどうかはわかりません。
 保護できる、保護できないという議論がありますが、裁判例がないので本当のところはわかりません。

○RCD(Registered Community Design)
 無審査で登録される意匠権です。

A.出願及び登録が必要
B.出願日より5年、更新可能最長25年
C.絶対的権利

 登録によって権利が発生します。
 米国のように、1年間のグレースピリオドがありますので、日本で販売してから1年以内であれば、権利を取ることができます。
 また、当初UCDで、1年以内に商品の売れ行きに応じてRCDに切り替えるという運用もされているようです。

○RCDのメリット

 1.無審査主義(中国と同じで方式があっていれば登録される)
 2.費用が安い(あとで金額を書きます)
 3.27国に対して1つの出願で済むので、手続きが楽
 4.意匠の概念が広いため、後述するように、商標出願の代わりにもなり得る。
 5.一定の条件下で並行輸入を差止可能出来るらしい。
 6.ある国の判決を他の国の判決に使用可能である
 7.物品に依存しないことも可能(ロゴ)
 8.侵害時は、物品を無視 CDR36(6)

○RCDのデメリット
 1.無効にされるとその効果が27カ国に及ぶ
   (つまり、27カ国で一つの権利だから。。。)

○RCDの出願受理状況
 2006年 約6.9万件
 2007年 約7.7万件

○RCDの登録公告状況
 2006年 約7.0万件
 2007年 約7.4万件

○RCDで登録までかかる期間
 2007年では、5週間程度、約3ヶ月で公報発行

○RCD代理件数ランキング
 一位.ドイツ
 二位.イギリス←それで、前回の商標弁理士協会(ITMA)のセミナーで欧州共同体意匠
 三位.イタリア
 四位.フランス


○保護対象(特許庁の仮訳を引用) 
A.意匠の定義:「意匠」とは,製品の全体又は一部の外観であって,その製品自体及び/又はそれに係る装飾の特徴,特に線,輪郭,色彩,形状,織り方及び/又は素材の特徴から生じるものをいう。
 (CDR3a)
B.製品の定義:「製品」とは,工業又は手工芸による物品をいい,その中には,特に複合製品に組み立てることを目的とする部品,包装,外装,図示記号,印刷用活字書体等を含むが,コンピュータ・プログラムは含まない。
 (CDR3b)
C.複合製品の定義:「複合製品」とは,交換することができ,分解及び再組立を可能にする複数の構成部品によって構成されている製品をいう。
 (CDR3c)

○保護される意匠の具体例
A.全体意匠
B.部分意匠
C.装飾
D.ロゴ ← 重要 日本とは異なり、商標的な保護もできるようになる。
E.グラフィックシンボル ← 重要 日本とは異なる
F.アイコン ← 重要 日本とは異なる
G.キャラクタ ← 重要 日本とは異なる
H.彫刻
I.タイプフェイス ← 重要 日本とは異なる

3.出願手続き

○手数料
 一意匠一出願
  EUR 350(登録料230 公告料120)

 多意匠一出願(一度に99意匠まで平気なようです)
  2~10 (登録料115 + 公告料60)
  11~  (登録料 50 + 公告料30)

 公告繰延料(日本の秘密意匠のようなもの)
  1意匠  EUR40
  2~10 EUR20
  11~  EUR10

 更新料
  1回目 EUR 90
  2回目 EUR120
  3回目 EUR150
  4回目 EUR180

日本の秘密意匠のように、登録されても秘密にしたい場合には、まず、登録料+公告繰延で支払い、3年以内に公告料を支払うことで、公告されます。
原則は、3年間秘密にされます。

○図面または写真
 1~7図面(写真)

 日本とは異なり、A-A線などは、ダメ、100words以内のDescriptionで説明するようです。例えば、B図は、A図の下面図である。など

 ロゴ(Logos)で出願することによって、物品拘束がないグラフィックシンボルの出願が可能です。

○願書の必須記載事項(CDR36)
 (a) 登録願書
 (b) 出願人を確認する情報
 (c) 意匠の表示であって,複製に適したもの

(2)出願書類には,その意匠を組み込む予定であるか又は適用する予定である製品の表示を含めなければならない。

 また、以下のものを出願書類に含めても良いようです。
 (a) 表示又は見本を説明する説明書
 (b) 第50条による,登録公告の延期を求める請求書
 (c) 出願人が代理人を選任している場合は,代理人を確認する情報
 (d) 意匠を組み込む予定又は適用する予定の製品に関するクラス別分類
 (e) 意匠創作者若しくは意匠創作者集団に係る名称表示,又は出願人

 出願時、登録時に、Class、Descriptionは関係ないようです。
 例、自動車で出願、おもちゃに権利行使可能なようです。
 また、Description は公開されないとのことです。

○優先権
 出願日から1月以内CDIR8(1)
 出願日から3月以内CDIR(1)
 最初の開示から6月以内(CDR44)

○無効審判
 ルート1(無効を求める) OHIMの無効審判部 第一裁判所 欧州裁判所
 ルート2 (侵害訴訟の反訴) 欧州意匠裁判所

○侵害訴訟
 裁判管轄CDR81条 CDR82条
 上訴(CDR92条)
 有効性の推定(CDR85(1) CDR85(2))

○登録要件(無効審判)について
 A.新規性 CDR5(1)(b) CDR(2)
 B.独自性 CDR6
 C.技術的機能によって定められた意匠、連結の意匠に該当しないこと
 D.第三者の商標など知的財産と抵触しないこと
 E.意匠保護の除外(見えないものは保護しない)

 審査官は上記の条件を審査しないので、無効審判の際に判断される。

 OHIM Invalidity division 3~5名
    ↓
 OHIM Board of appeal
    ↓
 Court of First Instance
    ↓
 European Court of Justice

 登録対無効宣言0.16%
 うち無効が認容60%

 当事者主義の原則 CDR63

 独自性(individual character CDR6)の判定は、以下のように行われるらしい。
 A.Informed userの感覚による(not professional, not ordinary person. They have design awareness.)
 B.全体印象、支配的な特徴で判断する。
 C.独自性の判断はデザイナーの創作の自由度を考慮する。
   -機能性に依存している。
   -似たものが多くある。

○第5条及び第6条の適用上、無効理由になる意匠(CDR7)
1.出願前に公衆の利用に供された意匠
2.EU域内で事業を営む当業者にとって、ビジネスの通常の過程で、合理的に知り得た意匠(例、アメリカや、中国の意匠公報)

 また、無効審判の請求人適格は、無効理由によって異なります。

 将来的には、この内容を整理して、図解したいなぁと思っています。

4.参考リンク

特許庁の外国産業財産権制度情報のページのリンク
(各国の法令の仮訳が掲載されています)

OHIM(Office of Harmonization for the Internal Market)のページより
Community Design Regulations
Registered Community Designの検索ページ

お読み頂き本当にありがとうございました。





2008年10月30日木曜日

新商品を展示会に出す前の準備(新規性)

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、新商品を展示会に出す前の準備の話です。
(知財以外にも展示会前に行う準備は数多くあるでしょうが。本ブログでは知財の話です)

新商品の完成後すぐに、「展示会に出展して顧客をつかむぞ!」とあわてて何も手を打たずに新商品を展示会に出展すると、出展後に他社から模倣品が販売され、模倣品問題に悩まされることがあります。

せっかく新商品を開発したのに、結局、安価な模倣品にシェアを奪われ、開発費などの回収が困難になってしまうのです。

そこで、模倣品の問題が発生してから、「模倣品から自社の技術を守るのが特許なんだろ。だから、新商品をを特許権などで守ればいいじゃないか。」と考えるかたもいるでしょう。

このような相談をたまに受けています。

しかし、残念ながら、出展後に新商品に関連する特許権を取得しようとしても、もう権利を取得することは非常に困難になります。

つまり、展示会で出展した新商品に使われている発明が世間一般に知られてしまうと、その発明はもう新しいものではないので特許権を取得することができなくなるのです(特許法第29条第1項)。

また、意匠権も基本的に取得できなくなります(意匠法第3条第1項)。

なお、意匠権は、ある種の手続きを6月以内に行えば、日本国内では意匠権を取得することができます(意匠法第4条)。しかし、仮に、その手続きをしたとしても、残念ながら一部の外国では権利化できません。

一方、新商品を展示しても、商標権の取得はできますが、展示会で展示したばっかりに、先に他人に新商品と同じ名前で商標出願の申請手続きを行われてしまい、自己の取りたかった新商品の商標が、他人に登録されてしまう可能性があります。

このように、展示会で出展してしまった後には、特許権・意匠権・商法権などの保護を得ることが難しくなってしまいます。

このため、特許権や、意匠権や、商標権が必要な場合には、展示会に出展する前に、特許出願・意匠出願・商標出願などを行うことを強くお勧めします。

特に、模倣の起き易い国でビジネスを行う場合には、展示会の出展前に新商品をどのように守って行くかを熟慮されると良いと思います。

<今日のまとめ>
1.特許は、展示会で発表すると権利化するのが難しい。
2.意匠は、展示会で発表してから6ヶ月以内だと権利化できる。
3.商標は、展示会で発表しても権利化できる。
4.展示会に出展する前に、知財による保護を始めたほうが良い。

お読み頂きありがとうございました。


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2008年10月17日金曜日

イギリスの商標と意匠制度を聞きに大使館に行きました。

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、イギリスの商標と意匠の話です。

本日イギリス大使館に初めて行って、ITMAのセミナーを聞きました。
(ITMAとは、イギリスの商標弁理士会のことです。)

大使館に行くとドキドキしますね。
招待状を見せて、身分証を見せてと厳重な警備でした。

さて、セミナーを聞いた感想です。

欧州の商標制度も少し日本と異なりますが、
欧州の意匠制度(Community design)がかなり日本と異なっています。

Community designは、保護期間が25年だったり、
新規制喪失の例外の期間が12ヶ月だったり、
350ユーロと安かったりと色々と日本と制度が異なるそうです。

まだ、理解が足りないのでブログで上手く表現できませんが、活用の仕方によっては、低コストで欧州での権利保護ができそうな印象を受けました。

イギリスの商標弁護士の方も、商標のほうが強力だが、商品やサービスのライフサイクルによっては、Community designのほうが、コストパフォーマンスが良いと言っていました。

どなたか、一緒に研究しませんか?

参考サイト:OHIM

もう少し自分で理解できたら、ブログなどでCommunity Designの解説を書きたいと思います。

お読み頂きありがとうございました。


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