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2011年2月18日金曜日

中国企業によるM&Aが盛んに

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所弁理士の鈴木康介です。

今日は、中国企業によるM&Aが盛んにという話です。

中国企業のM&A熱が上昇しているようです※1

京都天華会計師事務所は16日、2011年度「国際商業アンケート調査報告」※2を発表しました。回答企業の45%が今後3年以内にM&A活動を行う計画があるそうです。

M&Aの目的は、

 1.企業規模の拡大(85%)
 2.新市場の開拓(79%)
 3.新技術あるいは成熟したブランドの獲得(75%)

とのことです。

日本企業が買われるとしたら、3の技術やブランド※3の獲得を目的とするM&Aになると思います。

Fortune 500のベスト10に3社(7位Sinopec、8位State Grid、10位China National Petroleum)入るなど、中国企業も力をつけてきています。

2008年のチャイナユニコムによるChina Netcom※4の買収や、ラオックス、レナウンの買収のような、ビックディールが起きるかもしれませんね。

<参考>

※1 中国企業の海外買収意欲 08年以来の高まり(人民日報日本語版より)

※2 大型・中型企業を対象とした国際的なアンケート、36カ国・地域の企業の経営責任者、会長、代表等の約7400人が回答した。大陸部での調査対象企業は300社とのことです。

※3 日本企業と中国企業とのブランド力ではなく、シーメンスやGE等欧米企業とのブランド力の勝負になります。

※4 JETROの調査(世界のクロスボーダーM&A 上位5件 (1986年~2009年))によると2008年で2番目に大きかった32,012Mドル(約2兆7千億円 1ドル83.4円で計算)のディールでした。

お読み頂きありがとうございました。
ご指摘やコメントを頂ければ幸いです。


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中国商標は、プロシード国際特許商標事務所まで

2010年6月22日火曜日

中国初の国際知的財産権取引所が天津に設立

こんにちは、
プロシード国際特許商標事務所弁理士の鈴木康介です。


今日は、中国初の国際知的財産権取引所が天津に設立した話です。


「北方技術交易市場、シンガポール知的財産権取引所、天津市知的財産権サービスセンターが共同で投資して設立した、中国初の国際化・専門化・市場化の知的財産権国際取引所となる天津濱海国際知的財産権取引所が6月10日、天津で成立した。
同取引所は国のマクロ経済政策、産業政策および地域発展政策に照らし、知的財産権を中心に市場の需要を踏まえて、知的財産権の再開発と技術の商品化のために国内外の資金を誘致し、自主知的財産権を有する重大イノベーション成果の実用化に向け資金繰り支援を行う。」
JETRO 北京より

知財が流通するためのインフラが整ってきました。

ただ、知的財産権の価値は、保有者や、その目的によって異なるので、知的財産権を売買するためには、適切な評価が重要になってきます。

弁理士会でも長年にわたり価値評価推進センターで知的財産権の評価手法を調査研究してきました。

日本の評価手法と中国・シンガポールの評価手法との意見交換などをして、日本のユーザにとってさらに使いやすい評価手法を調査・研究していきたいと思います。

お読み頂きありがとうございました。


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2010年5月9日日曜日

特許流通はオープンイノベーションと関係ない?

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所弁理士の鈴木康介です。

今日は、特許流通はオープンイノベーションと関係ないという話です。

自分は、特許と技術流通は、オープンイノベーションと関係あると思っていますが、特許のみの流通は、オープンイノベーションと関係ないと思っています。

以下の2つのケースを挙げます。

ケース1 他社の特許権のみを購入

 例えば、新しい検索技術を開発したが、某社の不使用特許権を侵害しそうだという場合に、購入するケースが該当します。

 特許権を購入することで事業はできるようになるかもしれませんが、自社で開発している(自前の技術な)ので、開発スピードが速まるようなことはないと思います。

 このため、特許のみの流通はオープンイノベーションと関係ないと思っています。

ケース2 他社の特許権と技術を購入

 例えば、ポテトチップスに絵を印刷する技術が欲しいので、他社から技術を導入し、さらに、他社の参入を防ぐために、特許権を購入するケースなどが該当します。

 この場合、他社の技術も導入しているので、開発スピードが速まると思います。

 この技術と特許の流通が促進すると、新たなビジネスが生まれてくると期待しています。

お読み頂きありがとうございました。

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2009年6月29日月曜日

知的財産推進計画2009

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、知的財産推進計画2009の話です。

内容をざっとみたところ、弊社に関係ありそうな所として、海外進出の支援、先端医療の適切な保護、中小企業向けの知財融資などがありました。

皆様の会社向けにどのような施策があるかご確認されることをお進めします。

知的財産推進計画2009


お読み頂きありがとうございました。

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2009年4月14日火曜日

発明の価値評価

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、発明の価値評価の話です。

発明(特許権)の価値評価って客観的にできると思いますか?

自分は、難しいと思っています。

特許権は、勝手に他人に自分の特許発明を実施してビジネスをしないでくれと言う権利です。

このため、その特許発明を実施する人には、価値が高いですが、実施しない人には、価値が低いです。

例えば、パナソニックにとって価値のある特許権が、ハウス食品にとって価値があるかとういうと必ずしも言えません。

このように、誰が特許権を持つかによって特許権の価値が変わります。

このため、特許権を評価するときには、誰がどのような文脈で必要とするかという要素を加味して考える必要があると思います。

お読み頂きありがとうございました。

2009年4月6日月曜日

価値評価推進センターの副センター長に就任いたしました。

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今年度、日本弁理士会の価値評価推進センターの副センター長に就任いたしました。

価値評価推進センターでは、特許権や商標権などの知的財産権の価値評価手法を研究したり、評価手法を普及させるなどの活動を行っております。

微力ながら、全力を尽くして頑張りたいと思います。

お読み頂きありがとうございました。

2008年12月22日月曜日

サンタクロースが赤いわけ

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、サンタクロースが赤いわけの話です。

そろそろサンタクロースの時期がやってきました。

我が家のもうすぐ4歳の息子は、サンタクロースが、煙突もないのにどうやって我が家に入れるのか真剣に悩み始めました。

このサンタクロースですが、もともとは聖ニコラウスが元ネタだったようなのですが、18世紀ぐらいは、緑色だったり、子鬼だったり、イメージが固まっていなかったようです。

現在のようなサンタクロースのイメージは、1931年にコカコーラの広告キャンペーンで打ち出されたそうです。

さて、このコカコーラ社ですが、ブランドコンサルティング会社のInterbrand社の2008年のランキングで、8年連続となる1位を獲得しました。

さすが、ビンの立体商標が認められるだけありますね。

ちなみに、日本の企業ではトヨタが6位となっていました。

このInterbrand社のブランド価値評価は、以下のように導かれるようです。

ブランド価値=ブランド利益×利益倍数

 ブランド利益は、現在および将来の利益、又はキャッシュフロー 

 利益倍数は、7つのブランドスコアを基準にしているようです。
 (主導性・安定性・市場性・展開或いは国際性・方向性あるいは動向・サポート性・法律的保護性)

財務とマーケの両方視点から導くようです。

ブランド価値が統計的に優位な水準で株価と連動しているという論文もあるようですし(Brand Values and Capital Market Valuation Review of Accounting Studies)、良いブランドを育てていくことが重要ですね。

コカコーラは、中国では、携帯のコミュニティを作ってみたり、欧州では、ituneと組んだり、ブランドイメージを高めるべくいろいろと頑張っているようです。


[参考]

日本コカ・コーラのサンタクロースのことが書いてあるサイトです。こちら

Interbrand社のブランドランキングのページです。こちら

Intrrbrand社のブランド価値評価についてはコーポレートブランド経営を参考にしました。

お読み頂きありがとうございました。

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2008年12月19日金曜日

知財屋のための価値評価入門 その4 NPVなどの注意点

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、知財屋のための価値評価入門 その4 NPVなどの注意点の話です。

さて、昨日までNPVやWACCなどを説明してきました。

例えば、ライセンスの値付けの時に、相手がNPVに基づいて10億円という金額を提示したとします。

でも、こちらの想定していた金額は5億円で、その金額と比較すると高い金額です。
予算オーバーですし、このままの金額を飲めば、上司に怒られます。

どうすれば、いいでしょうか?

「高い!」と言って、交渉を断ち切るようなはったりをかましますか?
それとも、NPVで計算されているからあきらめて受け入れますか?

いえいえ、別の方法があります。
相手のNPVの前提条件を精査し、交渉する窓口を見つけるのです。

NPVは、利率(資本コスト・WACC)、期間、フリーキャッシュフローに分解できます。

例えば、資本コストが低いと、NPVが高くなります。そこで、自社の資本コストが高いということを主張してもいいでしょう。

また、期間が長めに設定されると、NPVが高くなりがちですが、商品寿命や、その技術の賞味期限が短いことを主張してもいいでしょう。

さらに、フリーキャッシュフローの計算で、売上が楽天的であれば、控え目な数値を主張してもいいでしょう。また、コスト感覚が甘ければ、実際にかかるコストを主張するのもいいでしょう。

さらに、ディシジョンツリーなどで、そのライセンスを使った事業が成功する場合のシナリオや、失敗した時のシナリオを描くことによって、NPV全体を低下させることができます。

一つの変数だけをいじると恣意的に見えてしまうので、いろんな場所を少しづつ変更し、全体として、NPVを下げたほうがいいかと思います。
一見、合理的に見えるので。。。

このように、相手がNPVなどの数式を使って交渉してきてもあわてずに、本当にその数字を導き出した前提が正しいか確認するといいと思います。

また、投資銀行や、ベンチャーキャピタルの知人たちは、NPVなどは数字を説明するために使うとよく言います。

つまり、最初にターゲットの金額があって、自分の上司や、株主、相手、相手の上司に対して、数字が出た根拠を説明するために使うそうです。

NPVなどは、価値を評価するためのすばらしい理論ですが、インプットが間違っていれば、間違ったアウトプットとなります。

そこを意識してライセンス交渉などで有効活用してください。

知財屋のための価値評価入門は、今回でひとまずお休みです。
Mさんご質問ありがとうございました。

お読み頂きありがとうございました。

<今日のまとめ>
1.相手が出してきたNPVは、計算の前提を注意深く精査する必要がある。

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知財屋のための価値評価入門 その3 WACC

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、知財屋のための価値評価入門 その3 WACCの話です。

WACCってなんでしょう?
一昨日、昨日で出てきたDCFやNPVを計算するときの割引率です。

WACCは、会社やプロジェクトが集めてきたお金が求める最低限のリターンです。

会社がお金を得るには三つの方法があります。

一つ目が利益です。

 昨日の例でいえば、焼き芋を売って得た、利益が該当します。
 顧客の期待に応じた結果とも言えます。

二つ目が借金(負債)です。

 これは、銀行からの借り入れや、社債などが該当します。
 銀行などは、所定の利子を払うことを期待しています。

 負債による資金調達は、利子を払うため、負債コストがかかります。

 負債コスト(rD) = 金利
          = 支払利息 / (期首有利子負債 - 期末有利子負債)

三つ目が株の発行です。

 これは、資本家から資金調達します。
 一見返す必要のないお金に見えますが、実は、資本家は、株の値上がりや、配当を期待しています(と仮定します)。

 株主は、会社が破たんすると投入した資本を回収することができません。

 このため、ほとんどリスクのない国債よりも高い利回りを期待します。
 もしも、同じ利回りだったら、株に投資しますか?銀行に預けますか?

 そんな感覚です。

 株で資金調達するときの株主コストは一般的にCAPM(Capital Asset Pricing Model 資本資産価格モデル)で計算されます。

  株主資本コストrE
  =リスクフリーレート + β×リスクプレミアム
  =リスクフリーレート + β×(市場全体の投資利回り - リスクフリーレート)

  リスクフリーレートは、例えば、国債や、米国国債などリスクがほとんど無いと考えられるものの利率です。

  リスクプレミアムは、例えば、インデックスなど市場全体の投資利回りからリスクフリーレートを引いたものです。

  βは、市場の状況に応じて、その会社の株価がどのように動くかという係数です。会社ごとに決まっています。
  
上記の三つの方法によって会社は資金を集めます。

こうして集めた資金は、借金によるものや、株主資本によるものの比率によって、最低限求められるリターンが定めれらます。

これが、WACC(Weighted Average Cost of Capital 加重平均資本コスト)です。

 WACC=D/(D+E)×rD×(1-税率)+E/(D+E)×rE
 
 Dは、借金の総額 
 Eは、株主資本
 rDは、負債コスト 
 rEは、株主資本コスト(CAPMで計算したもの)

このようにして、計算されたWACCがDCF法の割引率として使われます。
 
明日は、知財価値評価の際の注意事項で、数式はほとんど出てこないはずです。

お読み頂きありがとうございました。

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2008年12月17日水曜日

知財屋のための価値評価入門 その2 NPV

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、知財屋のための価値評価入門その2(NPV)です。

例えば、ラーメン屋さんと、焼き芋屋さんとのどちらかに起業しよか迷っているとします。

そのとき、どちらを選べばいいんですか?

好きな方!

それはそれで正論ですね。

ただ、別の視点で考えると、それぞれの選択肢の現在価値や、投資効率を考えるという選び方もあります。

つまり、ラーメン屋さんや、焼き芋屋さんで設けられる金額の現在価値の合計や、投資した金額に対する利回りを考えるということです。

[NPVやIRRの計算例]

ラーメン屋さんを開業するのに1500万円かかり、1年目から5年目まで毎年3600万円のフリーキャッシュフロー(利益みたいなもの)が得られるとします。

焼き芋屋さんを開業するのに100万円かかり、1年目から5年目まで毎年600万円のフリーキャッシュフロー(利益みたいなもの)が得られるとします。

お金を調達するための利率である資本コスト(WACC)は7%だとします。

昨日書いたDCF法を利用して、各年の利益を割り引いて、年ごとの利益の現在価値を求めます。

そして、それを合計することでラーメン屋さんと、焼き芋屋さんの現在価値(NPV Net Present Value)が計算できます。

NPVは、以下の計算式で求められます。
     n
NPV=Σ (CFn)/(1+r)^n   CFnはn年度のキャッシュフロー rは資本コスト
    n=1

また、投資した金額に対する利回り(IRR Internal Rate of Return)は、NPVが0になる資本コストを求めることで計算できます。

まあ、いろいろ書いていますが、NPVやIRRは、エクセルの関数のNPVやIRRを使えば簡単に計算できます。

計算すると、ラーメン屋さんのNPVは、¥123,931,876で、IRRは、239%となり、

焼き芋屋さんのNPVは、¥22,057,182で、IRRは、600%となります。

お店全体で得られる利益は、ラーメン屋さんの方が良いですし、利回りを考えると焼き芋屋さんの方がいいです。

このような視点からもどちらを選ぶか選択することができます。

自分だと利回り重視で、きっと焼き芋屋さんを選択します。

知財面の応用としては、NPVやIRRは、複数のプロジェクトから一つのプロジェクトを選択するときや、ライセンス契約をするときの対価を考えるときに使用することが考えられます。

明日は、WACCやCAPMを書こうと思います。

<今日のまとめ>
1.NPVやIRRは、Excel関数にあるので、計算自体は簡単です。

お読み頂きありがとうございました。

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知財屋のための価値評価入門 その1 DCF法

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、知財屋のための価値評価入門その1です。

「今日100万円あげるよ!」と言われるのと、「5年後に100万円あげるよ!」と言われるのとどちらがうれしいですか?

普通は、前者ですよね。

何でですか?

5年後だともらいぱぐれるから。。。

そんな見方も正しいかも知れませんが、別の見方もありますよね。

つまり、今日の100万円と5年後の100万円では金銭的な価値が異なるのです。

例えば、複利計算で年1.5%で100万円を運用したとすると、5年後には、107万円になります。
(下がったとは言え、米国の5年もの国債の利率は、12日のデータによれば1.524%ですし、
 他の商品を使っても1.5%ぐらいの運用はできると思います。。。。         )

つまり、今日の100万円は、5年後には107万円なので、5年後の100万円よりも価値が高いのです。

逆に言えば、5年後の100万円の今日の価値は、約92万円(計算は100万/(1+1.5%)^5です。)となります。

このように、将来に得られるお金を所定の割引率(例えば、今回の例では1.5%)で現在いくらになるかと計算する手法をDCF(Discount Cash Flow)法と言います。

明日は、NPVの話を書こうと思います。

<今日のまとめ>
1.DCFは、将来得られるキャッシュの現在価値を求める手法です。

お読み頂きありがとうございました。

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2008年11月5日水曜日

この著作権はいくらかな?(知財の価値評価)

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、この著作権はいくらかな?という知財の価値評価の話です。

実は、私は弁理士会の価値評価推進センター運営委員を3年ほどやっています。

明日(今日?)も委員会があるので、昨晩は委員会の準備に追われていました。

この委員会が、何をやる委員会かというと、大きく分けると2つの知財の評価手法を研究しています。

1つめが、知財の定量的評価です。

知財の定量的評価とは、簡単にいえば、Kさんが持っている著作権がいくらであるかという評価です。

委員会では、この定量的評価をするために必要な手法を開発し、また、評価する際に必要な情報を収集し、その手法と情報を他の弁理士への普及することを目的に活動をしています。

知財の定量的評価を行う手法としては、

1.インカムアプローチ

 この手法は、この知財を使うことによる一定期間の売上を予測し、それを現在価値に割り引く手法です。
 俗にいう、DCF法や、モンテカルロシミュレーションなどが該当します。
 一番、一般的かも知れません。

 例えば、Kさんの全ての曲が1年目の売上は○円、2年目の売上は○円で、・・10年目の売上は○円で、現在価値を出すために5%で割り引くとすると・・・。5億円ですね!といったような計算をする方法です。

2.コストアプローチ

 この手法は、この知財を作成・入手するためにかかるであろう金額を出す手法です。

 例えば、製作費として、Kさんがロスでレコーディングして、○千万かかったし、ロンドンでレコーディングして、○千万かかって・・・。合計、5億円です。といったような計算をする方法です。

3.マーケットアプローチ

 この手法は、知財を市場で取引した場合の金額を出す方法です。

 例えば、Kさんの全曲をオークションにかけると、結果5憶円ですね。といったような計算をする方法です。

 昔は、知財の市場がなかったので、なかなか使用するのが難しい方法でした。

 しかし、最近ではオーシャントモの藤森さんたちが頑張って、知財市場の創出をして、知財の売買の相場を作ろうと努力をしているので、そのうち、広まるかもしれません。

なお、上に示した例は、かなり単純化しています。実際は様々な要因を考える必要があり、かなりの工数がかかり大変な作業となります。

このため、委員会は、知財評価手法を標準化することにより、結果のばらつきを減らすと共に、作業を楽にするように活動しているのです。

2つめが、知財の定性的評価です。

この評価は金額を出すのではなく、事業戦略を実行できるような知財力を会社が備えているかという評価方法です。

この定性的評価手法を考える上で、例えば、ダウケミカルさんのパテントポートフォリオの管理(役員室にエジソンがいたら-知的財産で勝つ経営戦略Intangibles: Management, Measurement, and Reporting)とか、キャノンさんの知財戦略(知財、この人にきく (Vol.1)や、キヤノン特許部隊 (光文社新書))などが参考になると思います。

ただ、委員会の定性的評価についての研究は、やっと佳境に入ってきたところなので、もう少しまとまってから書きたいと思います。

<今日のまとめ>
1.知財の評価は定量的評価と定性的評価がある。
2.定量的評価は、インカムアプローチ、コストアプローチ、マーケットアプローチがある。

お読み頂きありがとうございました。

それにしても、学生時代、7 Days warなどTMNの曲が好きだっただけに、今回の事件は本当にショックでした……。


起業家支援プロジェクト DREAMGATE

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