2009年3月3日火曜日

ATL(成人T細胞白血病)って知ってますか?

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、ATL(成人T細胞白血病)の話です。

先週末、鹿児島に行き、ATL(成人T細胞白血病)のシンポジウムに参加しました。

ATLは、HTLV(Human T-lymphotropic Virus)によって引き起こされる癌です。

また、HTLVは、歩行障害や感覚障害などを起こすHAM(HTLV-Ⅰ associated myelopathy)を引き起こします(HAMは難病指定を受けています)。

九州や沖縄の方にHTLVのキャリアが多く、一部の県では10%から15%の方がキャリアです。

そして、日本全体で150万人ぐらいのキャリアがいると言われています。

キャリアのうち5%が、発症すると言われています。

このHTLVの主な感染経路は、性感染や、母子感染です。

このため、母子間の感染を防ぐため、授乳を短期間にしたり、人口乳を与えたりして新生児を育てるといった方法がとられることもあります。

自分は、大学院で母子保健学を勉強してきたので、母子感染症の話はどうも気になります。

さて、知財の話をすれば、今は、大学や、国等の公的機関が中心となって研究しています。研究の結果、ある種のお茶などが発症率を下げるらしいので、それに関する特許が出されているそうです。

ただ、先進国では、患者が多いのが日本だけなので、他の先進国市場を狙いにくいためか、あまり大企業の参入がないようです。

しかし、日本の国民の約1%がキャリアですので、発症を抑える薬などは、定期的に一定規模、販売できる商品になると思います。

実力のある企業さんの開発した製品によって、ATLやHAMの患者さんの数が減ったり、患者さんの人生が改善される。そんな世の中になることを祈っています。

参考:患者さんの団体 スマイルリボン

お読み頂きありがとうございました。

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