2008年11月9日日曜日

無料で著作権を得る方法

こんにちは、

プロシード国際特許商標事務所
弁理士の鈴木康介です。

今日は、無料で著作権を得る方法の話です。

なんだそれ。当たり前だろ。と言われる方もいると思います。

そのとおりです。著作権は自然に発生するので、登録する必要がありません。

ところが、それを知らないばっかりに、高いお金を取られている人がいます。

実は、先日、知人と、ガラス作家(ステンドグラスなどを作る芸術家)のアトリエに遊びに行きました。

「鈴木さんは、弁理士なんだ。

 実は、うちの作品、工業所有権、とってるんだよ。」

工業所有権?確かに、昔、特許や商標は工業所有権法と言われていたけど…。

たぶん、意匠(デザイン)のことかなぁ???

「Sさん、すごいですねぇ。」

すると、Sさんは、登録証を持ってきてくれました。

そこには、意匠でも、特許でもなく、単に工業所有権登録証と書かれた書面がありました。

「Sさん、これどこで手に入れたんですか?」

「前、知り合った先生が登録してくれたんだよ。

 著作権を登録してくれるとか言って、

 40~50万ぐらいかかったけど。

 こうやって、俺の権利が登録されてるかと思うとうれしいね。」

とSさんは、目をきらきらさせながら言いました。

その登録に誇りを持っているSさんには、いわゆる著作権登録商法にひっかけられたとは言えず、今度、必要な時は絶対に、自分に声をかけてくださいとしか言えませんでした。

著作権の登録に40~50万円取るなんて、ひどい話です。

著作権は、作品が作られたときに権利が発生するので、特許、意匠、商標などと違って、官公庁に登録しなくても権利が発生します。

このため、別に登録する必要もないため、年間の登録件数も特許や商標と比べると大したことがありません。

一応、登録しておくと、著作者として推定されたり、公表日が推定されたりなどします。ただ、裁判になったときは、相手方の出方によっては覆される可能性があります。

だから、1~3万円ぐらい出して著作権を登録するならいいですが、数十万も出して登録する必要はないと思います。

何しろ、著作権は自然に発生しますので、わざわざ高いお金を出して日本では登録する必要はありませんよ。

参考のため、文化庁の著作権登録制度のリンクを張っておきます。

<今日のまとめ>
1.著作権は、登録しなくても発生する。
2.著作権登録業者に注意!

お読み頂きありがとうございました。


起業家支援プロジェクト DREAMGATE

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